中学生の頃まで、母方の祖父、祖母と同居の二世帯ファミリーで暮らしていました。
祖父にはよく可愛がってもらい、いろいろな思い出がありますが、中でもこの味は祖父から教えてもらった味。子供たちも大好きで、特に下の娘がどうしても自分で再現したいというので、重い腰をあげて久しぶりに作りました。
なぜ、重い腰かって?
だって、作ろうと思ってから食べるまでにすごーく時間のかかる、まさにスローフードなんです!
材料はこれです
何だかわかりますか?
はい、かぼちゃの種です。ワタを除いた種を乾燥させ、頭の部分を切って皮をむき、中の身を取り出しているところです。ここまで来るのに2日くらいかかっています。一個、一個丁寧に皮をむいていきます。
ようやく一個分の種をむくとこんだけ~しかありませんが、とりあえずこれを陰干しします。
乾燥した状態で保存しますが、待ちきれない娘はすぐに食べる準備にかかります。
このむいた種をフライパンでじっくり煎ります。香ばしい香りが立ち込めます。
これをすり鉢にいれて擦り、醤油と砂糖を加えてようやくたれの出来上がり。ここまで来るのに最短で4日ほどかかります。あとはおもちを焼いて、お湯にくぐらせてから皿にのせ、先ほどのかぼちゃの種ソースをかけて、ようやく完成デス。
見た目は超、超地味ですが、しみじみとした美味しさが広がり、おじいちゃんのことを思い浮かべる故郷の味です。下の娘がこの味を引き継いでくれるのも嬉しかったりして。
それにしてもこのかぼちゃの種の使い方、そもそもどの地方の食べ物だったのでしょう??なんかミステリーな感じもします。こんな地味な食べ物も矢津田さんのお皿に入れるとおしゃれにみえてくるのが不思議デス。